LIFE
最近顔が変わったと思う。
前はぎすぎすしていた。
病気になって、この視点で人や社会、生きとし生けるもの全てへの価値観が変わった。
街に出て見回すと杖を付きながら横断歩道を渡る人、背高が低くなったノンステップバス、車椅子で入れるようになった映画館、人に優しい海外のCoffee Shop、前の自分だと気付かないものばかりだ。
体は重荷を背負ったけれど、心やこの価値観は今までの生き方をしていれば到底手に入らなかっただろう。
だから、むしろ感謝している。
何も悲しくはない。
人生は不思議だ。
病気になっても手に入れたものが山程ある。
それは人を気遣う優しさや、一生懸命回復を手伝ってくれる療法士、「頑張れ」、と言ってくれる人達や、元の自分では想像し得ない事ばかりだ。
四季の木の彩りの変化をウォーキングで眺めて、天候の変わりや聴こえる周りの音に耳を傾け、太陽に目をやる。
生きているからこそ素晴らしい。
人生において、杓子定規的に解ってはいても、本当に分からないことは沢山ある。出会った人々や、病気になってこそ味わった体の不自由な気持ち、それに応じてくれる人の優しさ。
あぁ、どこかで外猫が泣いてる。今日の晩御飯は何だろう・・・
今の方が発病する2年前より幸せです。
病気を発症して3年目を迎える、今の気持ちでした。