脳梗塞・脳出血等の脳疾患を発病して感じた、誰もが口にしない嗅覚の異常の話

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気になっていたことがある。

脳出血を発病してからの、嗅覚の異変の話。

それは、とても不思議だった。

気付いたのは超急性期、急性期 を経た回復期病院に移ったすぐのことでした。

水道の水の臭いが脳出血を発症する前とは明らかに違い、おかしい。

鼻に付く。

蛇口をひねって「じゃーっ」と出る、この水の臭いだが、普通なら水に混ぜている塩素の臭いがするはずなのに、脳疾患後の自分の左脳を一部欠損した私の身には、今まで嗅いだことのない、強いて言えば井戸水か得体のしれない工業用水がクロスコネクションされているような、禍々しいものに感じました。

入院中この話を周りに話しましたが、一人の患者さんだけそれを自分も感じると言ってくださりました。

病気になってから変なことばかり。今までとは違う自分。それが水の臭いの異変を訴えています。

それが感じなくなったのは退院と同時です。
こういう場合は脳は不思議と締めくくるべきか、それとも自分の脳について語るべきか。

話が逸れそうになりましたが、あれほど何十年も水に携わる仕事で水の臭いを嗅いできて、水の臭いがおかしいと感じた私の脳は、脳出血を発症し脳の一部が無くなり、新しい「脳」になった時に脳は再リセット「初期化」をされていました。

生まれて初めて感じる水の臭いは、少し違った。

この病気で倒れた方は、あまり脳のことについて語ろうとはしません。
「高次脳機能障害」「半側無視」「記憶障害」「感情や行動の抑制がきかない」etc.

人間という生物は、自分と異なる生物を排除しようとする性格を持っています。

それを知っているからなんでしょうか、人からおかしく思われたくないんでしょうか?

自分の脳はここがおかしくなったという、この手の話は耳にしません。

こんな経験をした方はいないんだろうか?

少なくとも人間らしい「心」は、悪魔に持って行かれなかったようです(笑)

だからこそ、今日は過去に脳が体験した、臭いの異変について述べてみました。

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*イメージ写真:残留塩素計